噛み合わせによる症状

咬み合わせと顎関節と全身状態

顎関節症の多くは、歯の咬み合わせの悪さや下顎のズレなどが原因といわれています。
歯の咬み合わせは、骨格や、筋肉のバランスにも影響を及ぼし、姿勢の悪化を招くこともあります。また、肩こりや偏頭痛を引き起こすこともあります。体全体に影響を及ぼし、ストレスや体調不良につながることもあります。

矯正治療後に体の調子が悪くなった、むし歯の治療後から体の調子が悪くなった、など体調不良を感じておられる方には、下顎のズレや低位咬合を疑う場合がありますので、専門的知識を持っておられる歯科医院を受診されることをお勧めします。

なんとなく調子が悪いは咬み合わせが原因かも?

私たちが立って歩くとき、直立姿勢を正しく保つ為には平衡感覚が重要です。
歯の咬み合わせの悪さから左右の咬合高径に差が生じ、下顎がズレた方の咀嚼筋の収縮が強くなります。そのことにより頭は咬み合わせの低くなったほうに傾斜し、平衡感覚を調整する左右の三半器管の位置に変化を生じさせます。
傾いた頭を水平に保つ為に関連する筋肉系に左右差が生じ、体幹のゆがみ、ねじれを招くこともあります。

咬合高径の左右差を治す為に上下顎または上顎、下顎に1mm~3mmほどのプレートを装着し、低位咬合を改善して、左右の咬合高径の高さを等しくし、顎関節の負担の軽減、または、歯軋りを防止することにより、患者様が訴える不定愁訴を改善する方法もあります。顎関節症、歯ぎしりは保険適用です。
筋筋膜炎は、顎関節症と類似の症状を発症しますので、精査が必要です。

顎関節症とは?

顎関節症は、現代病のひとつとして、最近特に多くの方に見られるようになってきました。顎関節症は、かみ合わせの悪化により下額がズレたり、歯がすり減りかみ合わせが低くなって、下顎の関節頭が頭蓋骨にある関節円盤に不均等にあたることによって、関節全体に負担がかかり、雑音や痛み、口が開かなくなるなどの症状が起こる病気です。

気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

しっかりと噛んでいますか?

しっかり噛むことは、食物を噛み砕き・味わうだけでなく、消化・吸収を助けるなど、さまざまな役割があります。
何でも噛み砕ける丈夫な歯やアゴの力をつけるためには、幼児期のうちにしっかり噛む習慣をつけることが大切です。

噛まない子が増えている

咀嚼回数が少ないと、成長にしたがって色々な弊害が出てきます。
お子様はいかがですか?
次の項目ははいずれも咀嚼のマイナス要因ですので、チェックが多い方は改善して噛む習慣をつけましょう。

  • TVなどを見ながらの「ながら食い」が多い
  • 食べるのが早く、食事時間が短い
  • 野菜はあまり好きではない
  • どちらかというと和食より洋食が多い
  • ファストフードをよく利用する
  • 歯並びがあまりよくない
  • おやつはスナック菓子や炭酸飲料が多い
「噛む習慣」基本は食生活から

咀嚼力を養うには毎日3回の食事が基本となります。よく「ひと口30回噛もう」と言いますが、実際やってみるとなかなか難しいものです。噛むことを意識して少しずつ近づけていきましょう。

★口に食べ物が入っている間は箸をおくなどゆっくり食べましょう。

咬み合わせをチェックしよう

しっかり噛むには、正しい噛み合わせになっていることが大切です。「歯は欠けていないか」「虫歯はないか」「噛み合わせは正しいか」などを1度歯科医にチェックしてもらいましょう。

★年に1度は歯の状態もチェックしてもらいましょう。